最終更新:2026年9月9日 初回公開:2026年4月27日 著者:Zoe(2026年4月に実際に観劇/座席 Stalls C46・C47)
結論:ロンドンの舞台『となりのトトロ』(My Neighbour Totoro)は、ジブリファンにも子連れ旅行にも強くおすすめできる作品です。座席はストール席の中央前方(私が座った C46・C47 は3列目)が最も没入感があり、英語がわからなくても舞台と音楽だけで十分に楽しめます。
- 劇場:ジリアン・リン・シアター(Gillian Lynne Theatre)/166 Drury Lane, London WC2B 5PW
- アクセス:地下鉄 Holborn 駅・Covent Garden 駅から徒歩約5分
- 公演期間:ウエストエンド公演は 2027年1月10日 が千秋楽(2026年5月に「最後の延長」として発表済み)
- 上演時間:約2時間40分(休憩1回を含む)
- 年齢制限:6歳以上推奨、4歳未満は入場不可。全員がチケットを持ち1人1席が必要
- 言語:英語(歌は英語が中心、一部日本語)。日本語字幕はありません
- チケット料金:公式サイトで £20〜£150 の9段階
- 製作:ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)/日本テレビ。2023年のオリヴィエ賞で6部門を受賞
ロンドンの舞台『となりのトトロ』を観るべきか迷っているなら——ぜひ旅程に組み込む価値のある作品です。宮崎駿監督の名作アニメを、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)と日本テレビが共同製作で舞台化。アニメの世界を大型パペットと生演奏の音楽で立ち上げていて、完成度がとにかく高い。英語に自信がなくても、演技と視覚的な語り口だけで物語に入っていけます。
目次(タップで開く)
舞台『となりのトトロ』とは?ミュージカルとの違い
ロンドンの舞台『となりのトトロ』(英題:My Neighbour Totoro)は、宮崎駿監督の1988年のアニメ映画を舞台化した作品です。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)と日本テレビの共同製作で、2022年にロンドンのバービカン・センターで初演され、2025年3月からはウエストエンドのジリアン・リン・シアターでロングラン公演が続いています。日本の作品がウエストエンドでロングラン上演されるのは異例のことです。
厳密には「ミュージカル」というより音楽を伴う舞台作品(play with music)ですが、日本語でも中国語でも「トトロのミュージカル」と呼ばれることが多く、どちらも同じ公演を指しています。
舞台上のトトロやネコバスは映像ではなく、人が操る大型パペット。ここがこの作品の最大の見どころで、一般的な商業ミュージカルとまったく違うところです。
受賞歴
- ローレンス・オリヴィエ賞(2023年):6部門受賞(エンターテインメント作品賞、演出、装置デザイン、衣裳デザイン、照明デザイン、音響デザイン)
- WhatsOnStage Awards:5部門受賞
- Critics’ Circle Theatre Awards 受賞
各国での呼び方
| 言語・地域 | 一般的な呼び方 |
|---|---|
| 日本 | 舞台『となりのトトロ』、トトロの舞台、トトロのミュージカル |
| イギリス(公式) | My Neighbour Totoro |
| 台湾・香港(繁体字) | 龍貓舞台劇、龍貓音樂劇、豆豆龍 |
| 中国・シンガポール(簡体字) | 龙猫舞台剧 |
劇場の場所とアクセス
ロンドンの舞台『となりのトトロ』はジリアン・リン・シアター(Gillian Lynne Theatre)で上演されています。住所は 166 Drury Lane, London WC2B 5PW。ウエストエンドの中心にあり、アクセスはとても良好です。
- Holborn 駅(ピカデリー線/セントラル線):徒歩約5分
- Covent Garden 駅:徒歩約5分。コヴェント・ガーデンで買い物や食事をしてから歩いて向かうのにちょうどいい距離です
- Tottenham Court Road 駅:徒歩約10分

開演の30〜40分前に到着するのがおすすめ。荷物を預ける、2階のグッズショップを見る、フォトスポットに並ぶ、子ども用のブースターシートを借りる——どれも時間がかかりますし、開演直前は入口が混雑します。
チケットの買い方と購入先の比較
チケットの購入先は主に2つ、劇場公式サイト(LW Theatres)とKlookです。私はストール席3列目を £60 で購入しました(2026年4月時点)。
公式サイトの座席選択には、日本のプレイガイドにはあまりない便利な機能があります。座席をクリックすると「view from seat」——その席から舞台を見たときの実際の視界写真が表示されるのです。ウエストエンドで観劇するのが初めてでも、席選びの不安をかなり減らせます。
| 購入先 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 公式(LW Theatres) | 座席表が最も詳細。1席ずつ指定でき、すべての席で view from seat の視界写真を確認できる | 全編英語。海外決済対応のクレジットカードが必要 |
| Klook | 日本語インターフェースがあり、決済も簡単。英語の規約を読み違える心配がない | 座席指定の自由度は公式より低いことが多い |
公演終了日について:ウエストエンド公演は 2027年1月10日で千秋楽を迎えることが発表されています。これが「最後の延長」で、以降の追加公演はありません。ロンドン旅行の予定がある方にとっては、これが最後のチャンスです。週末の夜公演やクリスマスシーズンは早く埋まるため、1か月以上前の予約をおすすめします。
座席の選び方|C46・C47 から見た実際の視界
この作品を観るならストール席(1階席)の中央前方を優先して選ぶのがおすすめです。理由はシンプルで、この舞台の見どころが大型パペットの操作の細かさと役者の表情にあるから。近くないと、それが見えません。
私が選んだのはストール席 C46・C47、中央寄りの3列目です。

3列目をおすすめする2つの理由
実際に観たうえで、3列目を推す理由は2つあります。1つめは、舞台がとにかく近いこと。パペットの操作の細部や役者の表情がはっきり見えます。2つめは、価格が納得できる範囲だったこと。購入時は1枚£60で、ウエストエンドの舞台としてはコストパフォーマンスの良い価格帯でした。
この作品の舞台設計には、はっきりした特徴があります。「近距離での没入感」を重視しているということです。前方の席では次のような違いが出ます。
- トトロをはじめとする大型パペットのディテールがはっきり見える
- 舞台機構や場面転換の臨場感が段違い
- 一部の演出は、そもそも客席に近い距離で見せることを前提に作られている
体感としては「公演を観る」から「舞台空間に参加する」に変わります。

エリア別の料金帯と見え方
ジリアン・リン・シアターの客席はストール席(1階)とサークル席(2階バルコニー)の2層構成で、公式サイトの料金は£20/£30/£45/£65/£75/£85/£115/£134/£150 の9段階です。公演日(平日・週末、マチネ・ソワレ)によって変動します。
| エリア | 料金帯 | 見え方・体験 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ストール席 中央中列 F〜L列あたり | £115〜£150 | 最も人気の高いエリア。距離がちょうどよく、パペットの細部と役者の表情を見つつ、舞台全体の動きも取りこぼしません。 | 予算を使ってでも最良の席で観たい人 |
| ストール席 中央前方 A〜E列あたり | £85〜£134 | 没入感は最強。大型パペットのディテールと舞台機構が手に取るように見えます。難点は見上げる姿勢になることと、大きな場面で端が切れることがある点。私が座った C46・C47 はここです。 | ジブリファン、パペットの作り込みを見たい人 |
| ストール席 中央後方 M列以降 | £65〜£85 | 舞台転換や照明デザインの全体像が最もよく見えます。表情のディテールはやや弱くなります。 | 予算と見やすさのバランス重視 |
| ストール席 左右サイド | £30〜£75 | 斜めからの視界。それでも1階席なので舞台からは遠くなく、コストパフォーマンスは良好です。 | 節約したいけれど2階には行きたくない人 |
| ストール席 最外側ブロック | £20〜£45 | 最安。角度によっては視界が少し遮られることがあるため、予約前に view from seat の確認は必須です。 | 雰囲気を味わえれば十分/予算重視 |
| サークル席 前方 A〜C列あたり | £85〜£150 | 見下ろす角度になるため、場面の構図や群舞の配置がいちばんよく見えます。1階席とはまったく違う楽しみ方ができます。 | 原作を知っていて、演出そのものを見たい人 |
| サークル席 後方 D列以降 | £45〜£75 | 最も手頃な2階席。小型のオペラグラスがあると安心です。 | 予算重視/ウエストエンド初挑戦で様子を見たい人 |
予約前に知っておきたいこと2つ
① 私が C46 を £60 で買えたのは2026年4月時点の価格です。料金は公演日や時期によって変わるため、実際の金額は必ず公式サイトの表示を確認してください。
② view from seat は必ず使ってください。同じ料金帯でも、中央寄りと通路寄りでは見え方がかなり違います。5分かけて1席ずつ開いて確認するほうが、どんな観劇ガイドを読むよりも確実です。
劇場でのお楽しみ|フォトスポットとグッズ
この公演の楽しみは舞台だけではありません。劇場の2階には『となりのトトロ』の名場面を再現したフォトスポットと、限定グッズのショップがあり、開演前と休憩時間のどちらでも利用できます。館内はジブリの世界観で統一されていて、写真を撮るのにぴったりです。


- フォトスポット:2階。開演前がいちばん混むので、狙うなら休憩時間のほうが撮りやすいです。
- グッズショップ:休憩時間は行列ができるため、開演前に見ておくのがおすすめ。
- 客席との距離を使った演出:一部の場面は前方の観客との近さを前提に作られています。前列をおすすめする理由のひとつです。
音楽と舞台演出の見どころ
この作品でいちばん印象に残るのは、音楽と舞台の一体化のさせ方です。オーケストラをピットに隠すのではなく、音楽そのものを舞台の一部として見せています。
- 歌はすべて生歌。録音の再生ではありません
- 演奏者が舞台美術の中に組み込まれている。奏者の姿が場面の一部として見えます
- 音楽が物語と同時に進行する。単なる背景音楽ではありません
久石譲さんの音楽と合わさって、全体として非常に繊細で、感情の層が厚い仕上がりになっています。セリフが全部聞き取れなくても感情がついていけるのは、音楽そのものが物語を語っているからです。
あらすじ
物語は、母親の入院をきっかけに父親と田舎へ引っ越してきたサツキとメイの姉妹から始まります。二人が住むことになった古い家には「まっくろくろすけ」が棲んでいて、近所の人々との交流も少しずつ広がっていきます。
周囲を探検するうちに、メイは森の守り神であるトトロと出会い、自然と精霊が共存する不思議な世界へと足を踏み入れていきます。
これは家族、成長、そして子どもの抱える不安についての物語で、ジブリらしい——やさしく、ゆるやかで、想像力に満ちた——空気をまとっています。激しい対立や急展開を期待すると肩透かしになるかもしれませんが、雰囲気と情感を求めるなら、これ以上ない作品です。
観劇前に聴いておきたい5曲
事前にサウンドトラックを聴いておくと、劇場で聞き覚えのある旋律が流れたときの感動がまったく違います。おすすめはこの5曲です。
- となりのトトロ(主題歌)
- さんぽ
- 風のとおり道
- ねこバス
- 五月の村
英語がわからなくても楽しめる?
楽しめます。セリフは英語、歌も英語が中心で一部日本語ですが、身体表現と視覚的な語り口の比重が非常に大きいため、英語力に自信がなくても物語は十分に追えます。日本語字幕はありません。
むしろ日本人にとっては有利です。原作を知っているだけで、言語のハードルはほぼ消えます。お子さんと一緒に行くなら、出発前に映画版を一緒に観ておくと、当日の集中力がまるで違います。
子連れ観劇のルールと注意点
チケットを買う前に、必ず確認しておきたい劇場のルールがあります。これらに例外はありません。
- 推奨年齢は6歳以上
- 4歳未満(乳児を含む)は入場不可
- 全員がチケットを持ち、1人1席が必要。膝の上に座らせることはできません
- 16歳未満は保護者の同伴が必要で、隣り合った席にする必要があります
お子さん連れに役立つ情報がもうひとつ。
- 劇場では子ども用ブースターシートを無料で貸し出しています
- 数に限りがあり、週末や人気公演ではすぐになくなります
- 開演の30〜40分前には到着して借りることをおすすめします
荷物預かり(クローク)と館内設備
ジリアン・リン・シアターにはクロークがあり、料金は1点£5程度。コートやスーツケースを預けられます。場所は入口を入って左手(右手はその場でチケットを買う窓口)。ロンドンに着いたその足で向かう場合や、観劇後にそのまま次の移動をする場合にとても助かります。

ホテルはどこに泊まるのがいい?
終演は夜10時近くになるため、劇場から歩いて帰れる範囲に泊まると、地下鉄やタクシーを使わずに済みます。「観劇の夜」をきちんと組み立てたいなら、劇場から徒歩約10分の ウォルドーフ・ヒルトン(Waldorf Hilton)あたりが便利です。
このエリアに泊まるもうひとつの利点は、動線がとにかく素直なことです。
- 徒歩約3分:コヴェント・ガーデン
- 地下鉄10〜20分:バッキンガム宮殿、ハイド・パーク、ロンドン・アイ、ウェストミンスター寺院、ビッグ・ベン
- 少し離れるが同じ動線上:タワーブリッジ、セント・ポール大聖堂、ザ・シャード、キングス・クロス駅、スカイ・ガーデン
予算が許すなら、このエリアに宿を取ると移動時間が大きく減り、夜のイベントを組み込む旅程との相性がとても良くなります。
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観劇日のモデルプラン
ロンドンで舞台を観る日は、こんな流れが無理がありません。
- 日中:市内観光や博物館めぐり
- 夕方:いったんホテルに戻って休憩
- 夜:歩いて劇場へ
エリアをまたいで移動するより格段に楽ですし、終演後もそのまま歩いてホテルに戻れます。
こんな人におすすめ/向かない人
| とてもおすすめ | 向かないかもしれない人 |
|---|---|
| ・ジブリ作品が好きな人 ・6歳以上のお子さん連れの旅行 ・舞台美術やパペットに興味がある人 ・英語力を気にせず観られる作品を探している人 | ・激しい対立や速い展開のドラマを求める人 ・英語がまったく受けつけない人 ・4歳未満のお子さん連れ(規定により入場不可) |
総評|観る価値はある?
あります。舞台『となりのトトロ』は、いわゆる商業ミュージカルとは違い、アニメの世界をそのまま実体化させた舞台作品という表現がいちばん近いと思います。大型パペット、生演奏、そして舞台美術によって、ジブリのやわらかな空気がまるごと立ち上がります。
私が観たのは2026年4月、席はストール席 C46・C47(3列目)。いちばん強く残っているのは、大型パペットの操作の繊細さと、久石譲さんの音楽が生演奏で鳴っていたことです。アドレナリンが出るタイプの作品ではありませんが、終演後もしばらく劇場を離れがたくなる——そういう種類の舞台でした。
ロンドン旅行でウエストエンドの公演をひとつだけ選ぶなら、そしてジブリに思い入れがあるなら、どの名作ミュージカルよりもこれを推します。しかも——2027年1月10日を過ぎたら、もう観られません。
よくある質問
ロンドンの舞台『となりのトトロ』はどこで上演していますか?
ロンドンのウエストエンドにあるジリアン・リン・シアター(Gillian Lynne Theatre)で上演しています。住所は 166 Drury Lane, London WC2B 5PW。最寄りは地下鉄 Holborn 駅(ピカデリー線/セントラル線)と Covent Garden 駅で、どちらからも徒歩約5分です。
チケットはいくらぐらいですか?
公式サイトの料金は £20、£30、£45、£65、£75、£85、£115、£134、£150 の9段階です。ストール席の中央中列がいちばん高く約£115〜£150、ストール席の最外側ブロックとサークル席後方がいちばん安く£20前後からとなっています。料金は公演日によって変動します。
おすすめの座席はどこですか?
ストール席の中央前方から中列(A〜L列あたり)がおすすめです。この舞台は大型パペットの操作と役者の表情が見どころなので、近い席ほど楽しめます。私が座ったのはストール席 C46・C47(3列目)で、2026年4月時点で1枚£60でした。
日本語字幕はありますか?英語がわからなくても楽しめますか?
日本語字幕はありません。セリフは英語、歌も英語が中心で一部日本語です。ただし身体表現と視覚的な演出の比重が大きく、原作を知っている日本人であれば英語力に関係なく物語を追えます。
上演時間はどのくらいですか?
約2時間40分で、休憩が1回入ります。
何歳から入場できますか?
推奨年齢は6歳以上で、4歳未満(乳児を含む)は入場できません。全員がチケットを持ち1人1席が必要で、膝の上に座らせることはできません。16歳未満は保護者の同伴が必要で、隣り合った席にする必要があります。
子ども用のブースターシートはありますか?
あります。ジリアン・リン・シアターでは子ども用ブースターシートを無料で貸し出していますが、数に限りがあり週末や人気公演ではすぐになくなるため、開演の30〜40分前に到着して借りることをおすすめします。
荷物は預けられますか?
預けられます。劇場のクロークで1点£5程度、コートやスーツケースを預けられます。場所は入口を入って左手です。
公演はいつまでですか?
ウエストエンド公演は2027年1月10日が千秋楽です。2026年5月にこれが最後の延長であることが発表されており、以降の追加公演はありません。
日本での上演予定はありますか?
本記事の執筆時点では、公式サイトを含めて日本公演の予定は発表されていません。現時点で観られるのはロンドンのウエストエンド公演のみです。
どんな賞を受賞していますか?
2023年のローレンス・オリヴィエ賞で6部門(エンターテインメント作品賞、演出、装置デザイン、衣裳デザイン、照明デザイン、音響デザイン)を受賞したほか、WhatsOnStage Awards で5部門、Critics’ Circle Theatre Awards も受賞しています。
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